「楽天市場レビューラボ」のYAMAです。
私は楽天市場やAmazonを中心に、複数モールの店長として日々奮闘しています。仕入れの多くは中国の1688やタオバオです。最近ではありがたいことに、「仕入れってどこからやっているんですか?」といったご相談をいただくことも増えてきました。
今回は、EC運営で多くの方が最初にぶつかりやすいのに、あまり体系的に語られてこなかったテーマを深掘りします。
そのテーマは 中国輸入で稼ぎ続けるための「代行業者選び」の極意です。
「いやいや、ノウハウや集客ツールの方が大事でしょ?」と思われるかもしれません。気持ちはよく分かります。SNSを開けば新しいツールや手法が毎日のように流れてきますし、ついそちらに目が行きがちです。
でも、私自身が数多くの失敗を経験してきたからこそ断言できます。中国輸入で長期的に稼ぎ続けるには、商品選び以上に代行業者選びが重要です。
手数料の安さにつられて選んだ結果、不良品の山を抱えたり、レスポンスが遅すぎてセールに間に合わなかったり。正直、これで何十万円も失ったことがあります。代行業者の良し悪しは、そのまま売上や利益に直結する。何度も痛感してきた現実です。
本記事では、私が現役EC店長として日々の取引で学んだ“リアルな視点”から、信頼できる代行業者をどう見極めるかを徹底解説します。読み終える頃には、「代行業者を見る視点がクリアになった」と感じていただけるはずです。
中国輸入で代行業者が重要な理由
多くのEC事業者が、商品の魅力や集客方法ばかりに注力してしまいがちです。 もちろんそれらも大切ですが、実は売上の9割を左右するのは 「代行業者との連携」だと私は考えています。
代行業者は、単に商品を仕入れてくれる存在ではありません。 彼らは、生産から物流、そして私たちの手元に届くまでの商流全体を担う、 いわば「ビジネスの心臓部」です。
仕入れの9割は「代行」に左右される
中国輸入は、ほとんどの方が「1688」や「タオバオ」から仕入れます。 しかし、日本から直接買い付けて発送するのは現実的ではなく、 代行業者を介して輸入するのが基本です。 つまり、代行業者の力量が、商品の品質・仕入れコスト・納期、すべてに直結します。
想像してみてください
- 発注した商品の半分が不良品だった。
- 納品が大幅に遅延して、楽天スーパーSALEやAmazonプライムセールに間に合わなかった。
- 在庫数が何度も間違っていて、販売機会を逃した。
これらのトラブルは、すべて代行業者の対応に起因します。 そしてこれは単なる「仕入れ失敗」で終わりません。 顧客からの信頼を失い、長期的に売上を削り取られていくことにつながります。
代行業者がミスすると、在庫・利益すべてが崩れる
例えば、検品が甘ければ不良品が山のように届きます。 発送が遅れれば、楽天スーパーSALEに間に合わず、 数百万円規模の売上チャンスを逃すこともあります。
私自身、手数料の安さだけで業者を選び、納期遅延によって大きなイベントを逃した苦い経験があります。 手数料が1%安くても、そのせいで100万円の売上を逃したら本末転倒です。
ビジネスの「外注先」ではなく「生命線」
代行業者は、単なる外部委託先や手配人ではありません。
例えるなら、EC運営はレースのようなものです。 ドライバーである私たち事業者がいくらアクセルを踏み込んでも、 ピット作業が遅れれば勝つことはできません。 タイヤ交換や給油、微調整を一瞬でこなすピットクルーがいるからこそ、 ドライバーは全力で走り切れるのです。
中国輸入においても同じことが言えます。 代行業者が正確に検品し、スピーディーに発送し、トラブル時に冷静に動いてくれる。 その積み重ねが、事業全体の勝敗を決めていきます。 だからこそ、代行業者は「外注先」ではなく、あなたと一緒にゴールを目指す「相棒=ピットクルー」なのです。
代行業者を選ぶときの基本チェックポイント
1. 手数料の仕組みを理解する(安さに飛びつかない)
手数料が安いほど魅力的に見えますが、安さの裏には 「検品省略」や「サポート削減」が隠れていることも多いです。 私の結論はシンプルです。安さよりも“コスパ”を見ること。 短期的な数%の手数料よりも、安定的に事業を支えてくれるかどうかが重要です。
2. 問い合わせ時の対応で「コミュニケーション能力」を見極める
代行業者の信頼度は、最初の数往復のやり取りで見えてきます。私が重視するポイントは以下の5点です。
①返信のスピードと約束の仕方
「確認します」で終わるのではなく、「今日中に概算、明日12時までに確定」といった形で、回答期限を明示できるかどうか。
②こちらの要望を正確に理解し、不足を確認できるか
SKU・数量・納期・検品レベル・梱包方法などを復唱し、必要な情報を追加で聞いてくる業者は信頼できます。
③一歩踏み込んだ提案があるか
例えば「OEMは可能です」だけでなく、「初回は50個からテストをおすすめします」「UV印刷なら型代不要です」といったリスク回避や代替案を出せるか。
④根拠と証拠を提示できるか
見積の費目分解、為替レートの明記、検品写真や工場リンクを提示できるかどうかは重要な判断基準です。
⑤誠実さと透明性
中国の祝日や工場側の制約を先に共有してくれる、できないことを「できない」と正直に伝える、といった誠実さも欠かせません。
小さな問い合わせの中に、その業者の「姿勢」と「実務力」が凝縮されています。私は、初めて利用する代行業者は、初回のやり取りであえて情報量の多い質問を投げかけ、その対応力を見ていました。ここで安心感を持てない業者とは、結局のところ長期的なビジネスパートナーにはなり得ません。
3. 検品精度と対応範囲
代行業者の品質管理力は、そのままあなたの在庫リスクに直結します。どれだけ良い商品を選んでも、検品が甘ければ意味がありません。私自身、検品精度の低い業者に依頼した結果、不良品の山を抱えた苦い経験があります。
どこまで検品してくれるか?代行業者によって「検品」の定義は大きく異なります。
- 数量チェックのみ:注文した数と届いた数を合わせるだけ。品質にはノータッチ。
- 外観チェック:破損や汚れなど、目視で分かる不良を確認。
- 動作確認や通電チェック:家電・ガジェット系では必須。
- 有料検品オプション:抜き取りではなく全数検品、写真や動画付き報告など。
ここをきちんと確認しないと、「検品済み」と思っていても、実は数を数えただけだった…ということが本当にあります。
有料検品をどう考えるか?
「全数検品」や「動画報告付き検品」は追加コストがかかりますが、商材によっては保険のようなものです。
- アパレル:縫製不良やサイズ違いが頻発。
- ガジェット:動作不良や付属品不足が多い。
- 雑貨・食器:小さな欠けや塗装ムラでクレームになりやすい。
こうしたカテゴリでは、検品費用を惜しむよりも、不良返品や低評価レビューを防ぐ方が確実に得策です。
代行業者の「報告スタイル」も重要
検品の精度だけでなく、どう報告してくれるかも業者選びの分かれ目です。
- 不良箇所の写真を送ってくれるか?
- 動画で動作確認を残してくれるか?
- 不良発生率を数値でまとめてくれるか?
数字や証拠があれば、仕入れ先へのクレームや改善交渉もしやすくなります。
まとめると、検品は「数量合わせ」から「全数・証拠付き」まで幅があり、どこまでやってくれるかを事前に確認することが必須です。安さだけで選ぶと、最終的には不良在庫・返品対応で何倍ものコストを払うことになります。
4. 独自ツールより「人」を重視する
最近の大手代行業者は独自の管理ツールや自動見積システムを提供しています。 便利に見えますが、私が何より重視しているのは「人とのやり取り」です。 ツールはマニュアル通りの標準処理しかできず、イレギュラー対応は最終的に担当者の判断と姿勢に左右されます。
ツールでは対応しづらい、“人ならでは”の価値
- イレギュラー対応:「この商品だけ急ぎで先行出荷」「このロットは検品を厳しめで」など、 特別指示を柔軟に調整できる。
- 商材特性に応じた判断:アパレルと家電で検品ポイントは違う。 経験のある担当者なら「ここを重点確認」と具体的に提案できる。
- 事業背景の理解:販売戦略やモールのルールを踏まえ、 「この梱包ならレビュー施策に影響するのでは?」と一歩踏み込んだ助言が出せる。
中小規模業者と組むメリット
私たち楽天レビューラボでは、あえて大手ではなく中小規模の代行業者と連携しています。 派手なシステムはなくても、担当者と密にコミュニケーションでき、 事業状況を共有しながら常に最適な提案をもらえます。
- 担当者の裁量が大きく、顧客に合わせて動ける。
- ゼロから信頼を積み上げることで、こちらの事業を“自分ごと”として一緒に走ってくれる。
まとめ
システムは便利ですが、システム以上の対応はしてくれません。 現場で本当に頼りになるのは、細やかで臨機応変に動ける「人」。 長期的な安心をもたらすのは、ツールではなく信頼できる担当者との関係性です。
5. 為替レートと送金方法の透明性
代行業者の見積りで特に注意すべきなのが為替レートです。一見「1元=20円」と提示されても、実勢レートとの差に0.5〜1.5元の上乗せがされているケースがよくあります。
実際によくある上乗せ幅
- 0.5元上乗せ:比較的良心的。実勢レートが19.5円なら「20.0円」と提示されるイメージ。
- 1.0元上乗せ:やや割高。大口仕入れになると大きな差額になる。
- 1.5元上乗せ:かなり割高。100万元の仕入れで150万円もの差が生まれる。
私自身が利用している代行業者も0.5元上乗せです。これは「損をしている」と感じるかもしれませんが、実際は為替変動リスクを吸収するための必要コストです。
なぜ0.5元の上乗せは妥当なのか?
為替は毎日変動するため、業者が「実勢レートぴったり」で対応すると、入金や着金のタイミング次第で赤字を被る可能性があります。そのため、ある程度の安全幅(0.5元前後)を取るのは合理的です。
注意すべきは「幅を超えた上乗せ」
0.5元程度なら「リスクヘッジ」として納得できますが、1.0元、1.5元と幅が大きい場合は要注意です。
仕入れ規模が大きくなればなるほど、この差が利益を圧迫します。
チェックポイント
- 提示レートと実勢レートの差がどれくらいか?
- 「市場レート+〇〇元」と明示しているか?
- 長期的に見て、許容できる幅(0.5元程度)に収まっているか?
まとめ
為替レートは一見わずかな違いに思えても、大口仕入れでは数十万〜百万円単位のコスト差につながります。0.5元程度の上乗せは為替変動リスクを考えると妥当ですが、1.0元以上になる場合は「代行の利益幅」と考えて警戒すべきです。
6. 発送ルートと納期の安定性
物流の段取りひとつで入荷の成否が決まり、最悪はセール機会を丸ごと失います。 私はここを最重視しています。以下を事前に必ず確認しましょう。
基本の確認項目
- どの物流会社を使うか:EMS(中国郵政)、佐川急便国際便、ヤマト国際便 、他船便会社など。
- 航空便/船便の選択肢:小ロット=航空便、大ロット・在庫積み=船便。
- 過去の遅延・紛失実績:有無だけでなく、その際の対応スピード・補償範囲。
FBA・RSL 納品対応
- Amazon FBA直送:カートンラベル貼付、パレット積み、ASN情報の取り扱いに対応できるか。
- 楽天 RSL直送:納品ルール(伝票様式・バーコード形式・梱包要件)への理解と実務経験があるか。
出港地・到着港
- 中国側:深圳/広州/寧波/青島/上海 など、どの港から出すのか。
- 日本側:東京港/横浜港/大阪港/名古屋港 など、どの港に入れるのか。
- 港の組み合わせで納期・コストが大きく変わるため、理由と所要日数の提示を求める。
料金体系(航空便・船便)
国際送料は「実重量」と「容積重量」のうち、高い方で計算されます。
容積重量は以下の式で求めます。
- 一般的な業者:縦(cm) × 横(cm) × 高さ(cm) ÷ 6000
- 一部の業者:縦(cm) × 横(cm) × 高さ(cm) ÷ 5000
この違いだけで送料が大きく変わることがあります。
計算例:60cm × 40cm × 40cm(140サイズの段ボール) = 96,000 cm³
採用方式 | 計算式 | 容積重量 | 差額 |
---|---|---|---|
÷6000方式 | 96,000 ÷ 6000 | 16.0kg | 基準 |
÷5000方式 | 96,000 ÷ 5000 | 19.2kg | +3.2kg分 |
わずか計算式が違うだけで3.2kg分の送料差が発生します。
例えば1kgあたり700円の航空便なら、約2,240円の差額。箱数が増えると、最終利益に大きく影響します。
ポイント:代行業者の容積重量の計算式が6000なのか5000なのか、必ず事前に確認しましょう。
運用体制の確認
- 追跡番号の可視化:システム連携や一覧管理で、番号から現在位置を追えるか。
- 集荷頻度:週何回の集荷か(週1回/週3回/毎日)でリードタイムが大きく変わる。
- 複数ラインの使い分け:航空便・船便で複数会社の選択肢があるか(片寄りはリスク)。
- コンテナ便対応:20ft/40ftコンテナでの輸送に対応できるか(将来の拡張性)。
追加チェック(抜け漏れ防止)
- 関税・消費税の計算根拠:課税価格、税率、立替手数料の内訳が明示されているか。
- DDP(関税込み)対応:通関・関税を代行側で一括処理できるか。
- 事故時の補償:紛失・破損の補償上限、保険加入の有無、手続きフロー。
- 危険物・電池類:航空便NGの可否、UN番号対応、代替ルート提案が可能か。
まとめ
「どの会社を使うか」だけでなく、 重量計算方式・集荷頻度・FBA/RSL対応・港の選択肢・追跡体制までセットで確認をしましょう。 ここを曖昧にすると、セールに間に合わない/送料が跳ね上がる/追跡できないといった 致命的なトラブルに直結します。
7. 得意な商材・モールを把握する
代行業者にはそれぞれ得意分野があります。ここを把握せずに依頼すると、 思わぬトラブルや機会損失につながります。
商材ジャンルの得意不得意
- アパレルに強い業者:サイズ違いや縫製不良をチェックする体制が整っており、モデル撮影やタグ付けまでサポート可能な場合もある。
- 日用品に強い業者:割れ物や複数パーツ商品の検品に慣れていて、梱包資材の工夫や配送事故率の低さが強み。
- ガジェット・家電に強い業者:通電チェックや付属品の有無確認などを標準で行えるかどうかがポイント。
OEM・金型案件の経験
- OEM経験:単純なロゴ印刷だけでなく、仕様変更や小ロットテストにも対応できるか。
- 金型製作:金型工場とやり取りした経験があるか。金型案件はロットや金額が大きいため、進行管理の経験が重要。
在庫切れ時の代替品リサーチ
在庫切れの際に代替品を提案できるかも大事な能力です。 ただし「すべてを任せる」のは危険。代行は仕入れのプロですが、 最終判断は販売者自身が行うべきです。
→ 候補を挙げてもらい、こちらが選択するのが理想的な役割分担です。
モールごとのルール理解
- 楽天市場:RSL納品ルール、納品書仕様、レビュー施策に関わる梱包・同梱物への理解。
- Amazon:FBA納品ラベル、パレット積み、リチウム電池など危険物対応。
- その他モール:Yahoo!ショッピングやQoo10など、それぞれの納品規格への対応力。
私は楽天市場でレビュー戦略を重視しているため、 梱包・納品形態・同梱物まで細かく代行とすり合わせます。 この点への理解があるかどうかで、レビュー獲得率やクレーム率に大きな差が出ます。
まとめ
代行業者を選ぶ際は「商材ジャンル」「OEM経験」「代替品リサーチ力」 「モールルール理解度」を必ず確認しましょう。単に仕入れをこなすだけでなく、あなたの販売戦略と歩調を合わせられるかどうかが、 長期的に信頼できるパートナー選びの基準となります。
【最高のパートナー】私の代行業者が信頼できる理由7選(実例)
1.とにかくレスポンスが早い
私がいま頼っている代行業者(以下パートナー)は、営業時間内のチャットワークでの一次応答がほぼ1時間以内(遅くても3時間以内)です。 速さだけでなく、「いつ・何を返すか」を先に約束してくれる運用で、受付から骨子回答、確定回答までのタイムラインが見えるため、こちらの意思決定が止まりません。
運用のポイント
受付連絡で担当者名と回答予定時刻を明示し、数時間以内に概算や方針、24時間以内に見積と納期まで提示する流れを徹底しています。
2.工場と直接すり合わせる確認・交渉(意匠リスクの一次対応)
楽天市場で人気が出始めた商品の意匠権懸念で、私は一旦仕入れ停止を指示しました。 パートナーは工場責任者へ即連絡し、日本の意匠権者が当該中国工場の子会社であることを確認、日本向け販売は許諾範囲内との回答を取得し、販売許可証の手配まで完了。 販売を止めずに継続でき、この商品は累計で大きく伸長しました。
要点
確認で止めず、根拠と証憑まで取り切る姿勢が、機会損失の回避につながりました。
3.OEM/金型案件で量産を安定
自社オリジナルを作るため、金型から商品づくりを開始しました。 パートナーが工場と設計面を相談し、試作を3回行い承認後に量産へ進行。 初回ロットの不良はほぼゼロで、その後も品質は安定。 日本での意匠登録も完了し、模倣リスクを抑えられました。
要点
ロゴ入れにとどまらない仕様変更レベルの対応と、金型から量産まで一気通貫で任せられる体制が重要です。
4.食品衛生法が絡む案件でもやり切る対応力
売れる見込みの高い商品が食品衛生法の対象で、14部品すべての検査が必要でした。 フィルターなど最小取り寄せ寸法が決まっている部材もあり工場は当初難色でしたが、パートナーは月間2,000個超の発注計画と検査項目・スケジュールを提示して交渉。 全パーツの取り寄せから日本の検査クリアまで完遂し、現在はレビューも多い人気商品に育ちました。
流れ
部品要件の見える化、手配、検査、証憑管理を一つの流れとして管理しました。
5.梱包がプロ。破損が少ない/国際送料を抑えるパズル梱包
以前の業者は160サイズ箱の上部20cmの空間をプチプチで埋めるだけで、外寸が変わらず容積重量も下がりませんでした。 現在のパートナーは空いたスペースに別商品を敷き詰めたり、場合によっては箱を一回り小さくするなど、箱効率を最大化します。
結果
- 荷崩れが起きにくく破損が減る
- 1箱あたりの搭載数が増え、1個あたりの国際送料が下がる
- 箱を小さくできれば容積重量そのものが下がる
6.大量ロット時は必ず価格と国内送料を同時交渉
大量ロットが見えた時点で、パートナーは自動的に単価交渉に入ります。 工場から500/1,000/3,000/5,000のようなロット別価格表を取り、条件を数字で提示。 同時に中国の国内送料も交渉するため、工場単価が下がっても国内送料が上がって相殺されることを防げます。 単価が数%下がるだけでも、たとえば30円が5,000個で15万円の圧縮になります。
7.毎年、中国の縁起物を贈ってくれる(干支・カレンダー・柿の置物)
パートナーは干支の置物や卓上カレンダーなどを毎年チーム宛てに贈ってくれます。 引っ越しの際には柿の置物もありました。 中国では「柿」が「事」と同音で、事事如意の象徴として親しまれているため、柿モチーフは自然な縁起物ギフトです。 写真も記事内で紹介する予定です。
代行業者と仲良く付き合うコツ5選(校正版)
1. 文化の違いを理解する
日本と中国では、ビジネスの進め方やコミュニケーションの前提が違います。この違いを押さえないと、「言った・言わない」の争いになりがちです。日本的な空気を読む発想は中国では通用しにくいので、私は最初から明確な指示を出します。
商品発注も「なるべく早く」ではなく「○月○日までに発送してください」と具体的に日付を入れる。梱包方法や検品項目も、言葉だけでなく写真・動画・PDFを添えて共有することで、解釈のズレを減らせます。
さらに、中国の旧正月や大型連休は事前に把握し、物流が止まる前提で余裕のあるスケジュールを組む。相手の文化を尊重しつつ、こちらの期待値ははっきり伝える――この小さな積み重ねが、結局いちばんのトラブル予防になります。
2. 常に感謝の気持ちを伝える
信頼関係は、日々の小さなやり取りで育ちます。パートナーの担当者は、こちらのために工場や物流と向き合ってくれています。私は、迅速な対応や難題の解決があったときには、必ずひと言の感謝を伝えます。
- 「ありがとうございます。おかげで助かりました」
- 「迅速なご対応、感謝いたします。心強いです」
- 「この対応のおかげで、私たちの顧客にも喜んでいただけました」
と具体的な成果を添えるようにしています。自分の仕事が顧客の満足につながっていると実感してもらえれば、次の一手も自然と前向きになります。
3. パートナーの提案は一度仕入れてみる
代行業者との関係を深めるには、相手の提案に耳を傾けて試す姿勢が大切です。彼らは日々、工場や市場の情報に触れているので、「この商品、今売れています」「ショップに合いそうです」といった提案は、単なる営業ではありません。
すべてに乗る必要はありませんが、気になるものがあれば「まずは最小ロットでテストします」と伝え、小さく仕入れて検証する。結果が良ければ拡大、合わなければ理由を共有して終了。
この往復が続くほど、パートナーは私たちの嗜好や基準を学習し、より精度の高い提案を持ってきてくれるようになります。
4. 贈り物を送る
「ビジネスに贈り物は不要」という考えもありますが、私は数千円の投資で人間関係が安定するなら積極的に行います。お歳暮や旧正月など節目に、担当者個人ではなくチーム宛てで、日本のお菓子やちょっとした雑貨を送る。
高価なものである必要はありません。「いつも迅速なご対応に感謝しています。皆さんでどうぞ」と一言添えるだけで、空気が柔らかくなります。
こうした心づかいは、いざという時の迅速な協力や一歩踏み込んだ提案につながり、結果的に事業のスピードを上げてくれます。
5. 実際に会って関係を深める
私は、関係を単なる取引先からかけがえのない相棒へと高める鍵は、やはり顔を合わせることだと考えています。チャットやメールだけでは伝わらない人柄や熱意が、対面では一気に見えてきます。オフィスや倉庫を訪れて検品ラインを見学し、食事を共にするだけでも距離感は大きく縮まります。
すぐに訪問が難しければ、Zoomなどで定期的に顔を見て話すところから。画面越しでも表情が分かれば、文字だけのやり取りより安心感が生まれます。
ビジネスは結局、人と人。手間はかかりますが、この一歩でパートナーは私の事業を自分ごととして捉え、同じ方向を向いて走ってくれるようになります。
まとめ:稼ぎ続ける人は“代行業者=パートナー”を育てている
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。私が伝えたいのは、手数料の安さやツールの便利さよりも、まずは「人」と「信頼性」で代行業者=パートナーを見極めてほしい、ということです。
約束を守るか、説明がわかりやすいか、困ったときに一歩踏み込んで動いてくれるか。その姿勢こそが、長く続く商売を支えます。
そして、見つけた相手は“外注先”で終わらせず、文化の違いを理解し、感謝を言葉にし、できれば顔を合わせて関係を育ててください。そうしてはじめて、相手はあなたの事業を「自分ごと」として一緒に走ってくれる、本当の相棒になります。
この二つが、私が失敗を重ねてたどり着いた「中国輸入で勝ち続けるための本質」です。